豚肉の歴史・雑学

豚肉の歴史

豚畜産の起源

豚というのは、元々は猪から飼育用に家畜化された動物です。

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最古では、紀元前 10,000 年頃、つまり今から1.2万年前から始まっていたと言われています。

 

現在のトルコにあるハラン・チェミ遺跡において、豚と猪の中間にあたる化石が大量に発掘されているためです。

 

さらに、現在のパレス チナ東部のヨルダン渓谷の紀元前8000 年頃の遺跡からは、周辺の野生イノシシに比 較して明らかに小型化し、かつ豚の特徴を持つ骨片が出土しています。

 

地球環境の変化が関わっている

今から12万〜1.5万年前まで、地球は氷河期で地球の面積の1/3は氷床に覆われている時代でした。

今のニューヨークぐらいまでは氷河に覆われていたと言われています。

当時の人類は狩猟採集生活と言って、狩をしたり自然にある食べ物を採取する生活をしていました。

寒くて厳しい時代であったため、食料を求めて移動しながら生活をしていました。その結果として、人類は世界中に広がったとも言われております。

 

その氷河期が終わり、地球は温暖化していきました。

食料は豊かになり、それまでのように移動しなくても済む"定住"のスタイルに変わっていきました。

 

ところが、1万3千年前に地球は再び寒冷化の時代を迎えていることが分かっています。

その結果、食料不足に見舞われ登場したのが、農業と畜産と言われています。

 

どうやって畜産化した?

昔は今のように遺伝子組み換えはできないので、豚はどのように誕生したのでしょうか。

一説では、猪の中でも従順な性格の個体を残して飼育することで、豚が誕生したと言われています。

子供の頃の猪は手懐けやすい一方で、大人の雄の猪は性格も凶暴になりやすいです。

そのため、雄は飼育せず、繁殖は雌の豚を放し飼いにして、野生の猪と混血させていたという説も有力です。

 

実際に、ニューギニアなどでは現在もそのような飼育方法がされていて、その根拠になっています。

 

日本における豚肉

日本では新石器時代の遺跡から、猪の化石が出土しているためその頃から食べられていたようです。

 

その後、畜産化されたのは、弥生〜古墳時代と言われています。

西暦200〜600年ごろに来た渡来人によって、畜産技術が広められたと考えられます。

遅くとも西暦600年代の古墳時代です。

実際にその時代に書かれた「日本書紀」にもその記述があるとのことです。

 

しかし、仏教が伝来してから明治初期までは豚肉を食べるのは長らく、タブーとされていました。

 

日本人は、魚や野菜を中心とした食事が良いというイメージもありますが、実は馴染みの深い食材のようですね

 

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日本人の身長データというのも調べてみたのですが、

縄文〜古墳時代にかけて伸びていた身長が、低下に転じてそれがまた戦後に増加しています。

肉類などの動物性たんぱく質の摂取が減ると、低身長の原因になるという調査報告もあり、仏教伝来から質素になった日本人の食生活において、身長にも影響したと言えますね。

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なぜ輸入肉は安いの?

 

豚肉飼育のコストの6割を占める飼料作物を自給しているので安い

日本では飼料作物の自給率が低く、輸入に頼っているため。

 

土地が広いのでコスパが良い

土地が広いので単位面積あたりの費用が安くて済みます。

 

パーツ買いが可能

輸入肉の場合、日本人に人気な部位ごとに購入できます。

対して国産肉の場合、小売業者は「一頭買い」と呼ばれる買い方が必須になるため、日本人に人気の高い部位しか売れないため、値段が上がるみたいです。

  

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